ていねいな暮らしの道具展-1
2011年 10月 19日
かわいいこぎん刺しが届きました。わたしも愛用しているものたちです。
りんごや桜で染めた刺しこ糸のやさしい色合いにひかれます。細かい手仕事は、農村から生まれたものです。津軽では今から280数年前、贅沢品と木綿を着ること許されなかった時代がありました。それで、栽培しやすい麻布の着物を着ていた農家の人たちは、背負いカゴですり切れる着物を丈夫にするため、そして寒さから身を守るために、糸で刺し子をしたそうです。いろり端で小さな灯火の元、家族のため、ちくちくと女性たちは、針を進めていっていたのでしょう。小さな頃から女の子は、刺し子が出来るようにそれぞれのおうちで、仕込まれたそうです。15歳ともなれば、一人前のつくり手となり、つがるのこぎん刺しを受け継いでいったという背景があります。
細かい模様に、先人たちの生きる希望が垣間見えます。当時の農民たちは質素な暮らしをせざるを得なくても、ささやかな美しいものに囲まれていたかったのではないでしょか。そこには希望が宿るからです。明日もがんばろうという希望が。
はやりでもないけれど、古い感じもしない、確かな魅力がつがるのこぎん刺しにはあると思います。
大切な人に贈りたくなる素敵な小銭入れ、名刺入れ、手提げ袋、バックなど届いております。
少し気が早いですが、年末や新年の贈り物に用意していてはいかがでしょう。おかあさまやご主人と色違いもいいですね。
こうした手仕事のものを身近において、ていねいな気持ちで暮らしたいものです。
東北地方のすばらしい手仕事の道具たち。明日もお伝えします。
普段の暮らしに民藝を
ていねいな暮らしの道具展
2011.10.29(土)30(日) 11:00—18:00 (駐車場有り)
2011.11.1(火)円山マルシェ 11:00—16:00 (駐車場なし)
会場 / 円山ステッチ(岡山市中区円山834-1) 電話 / 086-238-7582
出店 / くらしのギャラリー (天満屋別館)